不要不急の外出を控えるという事で部屋の整理をしていますが、これがナカナカ進まない。
古い車雑誌やスクラップが出てきて見入ってしまうためで…しかし、過去の資料などが出てきて面白いワケです。
全回の記事の「GT-Rコンセプトのプレスキット」など最たるもので、いろんなものが出てきます。
今回はオートスポーツ誌に掲載されていた日産R92CPとR35GT-Rの共通点という記事から日産が銀座にあった時の本社ギャラリーに展示されていた日産R92CPをご紹介。
この写真はデジカメになる前のアナログ一眼レフでカーサンが撮影していたもの。これも整理してたら出てきました。懐かしいですね。
1992年のJSPC(全日本スポーツプロトタイプカー耐久選手権)に参戦していたグループCカーで、写真は開幕戦の鈴鹿500kmでポール・トゥ・ウィンを果たした24号車、長谷見昌弘選手とジェフ・クロスノフ選手のYHPニッサンR92CPです(撮影車両は開幕戦仕様は違うと思われます)。
3トンを誇ったR92CPのダウンフォース量
このR92CPに携わった水野和敏氏の話がオートスポーツ誌に掲載されていました。
水野和敏氏は後の2003年12月にR35GT-Rの開発総責任者となった方でR32GT-Rのパッケージ計画と設計も担当されたスゴイ方。
その水野和敏氏がニスモ時代に関わったレースでのノウハウがR35GT-Rに活かされていると言います。
究極のマシンと言わしめた日産R92CP
掲載された話の中で水野和敏氏が究極としたのが、このR92CPでした。
R92CPはサーキットではセッティングを変えないというのがテーマで、実際、転戦したサーキットで車高以外いじらなかったといいます。
オートスポーツ誌に掲載の水野和敏氏の言葉を抜粋すると「デイトナでも、ル・マンでも道の上を走るという意味では変わらない。タイヤのグリップでみれば、慣性力とダウンフォース、重心バランスから曲がれる速度はどこでも変わらないわけ。だから変える必要がない。」と。
ただ地上高は最高速や路面の状態で変える必要があるので地上高のみ変更が必要だったそう。
水野和敏氏はセッティングが必要という事は、完全なモノではないからセッティングが必要なのであって、完全なモノを作ればセッティングは不要だそう。
だから究極=完全なモノであったR92CPは地上高以外いじらずにポールポジションがとれたといいます。
R92CPでもR35GT-Rでも旋回時にかかる荷重の差を均一にしたい
R35GT-Rと究極と言わしめたR92CPとの共通点として、またオートスポーツ誌の水野和敏氏の話を抜粋しますと…。
「要するに4輪の究極コントロールですよ。タイヤのグリップだけが、クルマのグリップなわけで、そのタイヤへの荷重をうまくコントロールしてやることでグリップを引き出したい。そしてコーナーで曲がってクリッピングについている時に、4つのタイヤの差を最小にしたい。」
地球の力を活かして作り上げたときに、最高のモノができるだろう
もう少しオートスポーツ誌の水野和敏氏の話を抜粋しますと、
「クルマっていうのは、地球上を走り、地球上の物質で作られている。だから地球の力を活かして作り上げたときに、最高のモノができるだろうと思う。
それが日本が世界に誇れる匠なんだ。」
「フォーミュラっていうのは、中心に人間を乗せて、慣性力をいかにタイヤのグリップに活かせるか、速度が上がるほど増えていく空気の力を使って高速コーナーを安定させる。そういう地球の力を活かした、単純なことを徹底的に追求した技術なんだよ。」
「F1では人とクルマのインターフェースで新技術を使っているわけだけど、それと同じことを新型GT-Rでやったんです。究極は地球の力を活かしたもの。」
なるほど、電子デバイスの塊みたいなイメージがあるR35GT-Rですが、速さの多くの要因は地球の力、言い換えれば自然の力を利用したものということになります。
開発秘話みたいな記事は好きなので、とりあえずスクラップしてあったと思いますが、読み返すと発見があって楽しい。
まだまだ、未整理の車雑誌、スクラップがたくさんあって…これは、また整理は進みそうにありませんね。
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