GT-RコンセプトとGT-Rプロト。
単体で見ていた時はそんなに気にしていませんでしたが、並べてみると違いますね。
「GT-Rコンセプト/東京モーターショー2001ver.」の記事ではフロント周りはR35GT-Rと大きな違いはなく…なんて書いていましたが、イメージだけで、並べてみますと結構違います。
完成度がまだまだなのはコンセプトカーなので仕方ないですが、注目はフロントのスラントの仕方。
GT-Rコンセプトではリップが先端でグリル辺りまでなだらかに斜め後方にスラントしていますが、GT-Rプロトではまっすぐ、もしくはやや逆スラントになっているのが比べると分かります。
GT-Rコンセプトのリアはご覧のようにGT-Rプロトと比べるまでもなく完成度が低い。
これは空力優先で開発しているからだろうとは思いますが…。
注目はフロントフェンダーのルーバー。
GT-Rコンセプトでは申し訳程度だった、ルーバーがGT-Rプロトではフェンダー下部まで伸びています。
GT-Rコンセプトでは単純にボディ上部へ受け流す空力しか考えていなかったのに対し、GT-Rプロトでは積極的に空気を取り込み、ルーバーから流すことで空気抵抗を減らすようにしているデザインになっています。
この辺は、「究極の日産R92CPのノウハウがR35GT-Rに活かされている」でご紹介した、2003年12月にR35GT-Rの開発総責任者となった水野和敏氏の影響と思われます。
オートスポーツ誌には「床下の空力を徹底的に磨き上げることで、前後ともにダウンフォースを発生させるGT-R。ウィングが小さいのは、コンパクトなキャビンによって効率が高いためだろう。フロントフェンダーのアウトレットも空気抵抗を減らす効果がある。床下のフロアパネルとボディの間にも空気が流れ、ミッションなどを冷却する構造を持つ。」とあります。
つまりフロントの逆スラントは積極的に壁となる空気を取り込みミッションや補器類を冷やしながらフロントフェンダーのルーバー(アウトレット)から空気を抜くことで、空気抵抗を減らし、且つ冷却も行うという考え方となっているのです。
面白いですね。
GT-RコンセプトとGT-Rプロトを並べてみたことで、考え方の変化も分かる…。
もちろんオートスポーツ誌の記事もあって分かってきたこと。
水野和敏氏が加わったことでの変化なのでしょう。
雑誌の記事もスクラップして取っておくものですね。
後になってイロイロわかってきますからね。
GT-Rプロトの時も日産ブースにはフライデッキがあったようで、上からの画像もありました。
同じ角度で撮れていないので、ビシ!っと比較できませんが、GT-RコンセプトとGT-Rプロトの違いを感じることができます。
東京モーターショーでは、こんな感じで、何らかのデモンストレーションがあったようですが…記憶にないカーサンでした。
MINI -GTのLB★WORK日産R35GT-R Livery2.0のBlueでLB Type2エアロ