ダイハツ P-5をDAIHATSU技術研究会がレストア
ダイハツP-5です。
1968年の日本グランプリでGP1クラス優勝のレーシングカーです。
古い車もちゃんとメーカーに残っているのだなぁと感心。
それにしてもピカピカの新車のような輝き。
さすがにレストアしたマシンだろうとは思いましたが、これが社命ではなく、有志によるレストアだと聞いて驚きました。
さすがにカーサン世代より前のレーシングカーで馴染みがなかったダイハツP-5ではありましたが、やはりレーシングカーはカッコイイ。
そして、その心意気もカッコイイ。
ボディはポルシェ906を参考にしたといわれ、風洞実験で形作られFRPで成形されたもの。
ガルウィングドアもポルシェ906同様で、シャシーもパイプフレームで組まれています。
エンジンはR92B型、1.3リッター直列4気筒DOHC4バルブのエンジンで最高出力140psを8000rpmで発生するレーシングカーらしい回転でパワーを出す仕様です。
1.3リッターという小排気量は当時なら普通なのかと思いましたら、ライバルである日産R380は2リッター直列6気筒エンジン、TOYOTA 7に至っては3リッターV型8気筒エンジンと明らかにパフォーマンスに差のあるマシンだったようです。
参考にした王者ポルシェ906は2リッター水平対向6気筒SOHCエンジンで210ps/8000rpmですからその差は歴然。
そんなモンスターを相手にしながらも日本GPでの総合順位最高は1969年の鈴鹿1000kmでの2位。
輝かしいものですね。
ダイハツ P-5 外観
実は、このダイハツ P-5はこの状態で保管されていたものをレストアしたのではなく、エンジンがない状態でボディーのみしか保存されていなかったといいます。
エンジンは京都のクラシックカーガレージ ヤマモトから提供されたそうで、当初ボディのレストアだけだったプロジェクトが、エンジンを提供されたことで走行まで可能なフルレストアへと進化。
去年めでたくお披露目になったのです。
せっかくなので会場でDAIHATSU技術研究会のメンバーの方に詳しくお話を伺いました。
やはり就業時間外のレストアは一筋縄ではいかなかったようです。
労力はもちろん、古い車の、しかもレーシングカーの部品など現存しているほうが奇跡。
そのため無い部品は協力会社に依頼してワンオフ制作してもらったり、当時のタイヤは現在は当然販売されておらず、国内のダンロップにもない。
ところが海外のダンロップでは奇跡的にまだ製造しているということで取り寄せてもらったり…。
実作業にあたるDAIHATSU技術研究会以外の社外の協力も多くあったといいます。
ボディーに張られたステッカーは当時のもの以外にダイハツP5のレストアに協力会社のステッカーが貼られているそうです。
オリジナルのダイハツP-5と違うのは燃料タンクの位置
そんな協力もあってレストアが完了したダイハツ P-5。
当時の状態を限りなく忠実に再現しています。
ただ、燃料タンクだけは当時のダイハツ P-5とは違っているそう。
当時のダイハツ P-5の燃料タンクはコックピット左右に設置されていたのですが、安全面からセーフタンクにしてフロントに移動したそうです。
走ることを前提としたレストアが施されたということで、DAIHATSU技術研究会の理念も伺い知ることができました。
走行可能なレストアが施されたダイハツ P-5。
フルレストアは完了していますが、当時最高時速250km/hだったダイハツ P-5と同じ性能を発揮できているか?は試せていないそうです。
ダイハツのテストコースが250km/hにまで対応していないということで東京オートサロン2019の時点では250km/hまで出せていないそうです。
もちろん安全面もあるので実現はしないかもしれませんが、実際に出せたらうれしいでしょうね。
ダイハツ P-5の詳細
切り立ったリアまわりがカッコイイ、ダイハツ P-5。
レトロなステッカーと現在のステッカーが混在しているのが面白い。
感謝の気持ちの表れですからね。
いいですね~。
たくさんお話をお聞かせいただいたDAIHATSU技術研究会のスタッフの方、ありがとうございました!
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